参考株価と時価総額
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 前提 | 2026-09-04時点の参考株価。当期発行済株式総数で算出 |
| 株価 | 2,197円 |
| 発行済株式総数 | 60,060,000株 |
| 時価総額 | 1,319.5億円 |
売上は最大に伸びた、利益率だけが下がった ―― 中央自動車工業2026年3月期を読む
提出日:2026-06-22 / 会計期:2026年3月期
| 項目 | 前期 | 当期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 415.58億円 | 466.93億円 | +12.3% |
| 営業利益 | 110.40億円 | 113.77億円 | +3.1% |
| 営業利益率 | 26.57% | 24.37% | 反落 |
ようか | 笑顔
売上も利益も増えてる!
5期連続の増収増益だって聞いたし、完璧じゃん!?
やよい | あきれ顔
上の2行だけならな。
3行目も見るのじゃ。
ようか | キョトン
……あれ、ここだけ下向いてる。
やよい | 説明
そこじゃ。
売上の伸びに、利益の伸びが追いついておらぬ。
ようか | 泣きつく
え、なんで!?
こんなに売れてるのに!?
やよい | 自信あり
この会社の伸び方に理由があってな。
まずは何をやっておる会社か、そこから見ていくとしよう。
目次
- 会社概要: 車のパーツを世界60カ国に卸す会社
- 収益構造: 買い足しながら育てる投資型
- 前期からの変化: 増収なのに利益率は反落!?
- 当期の注目ポイント: 数字の焦点
- 5年推移の財務諸表まとめ: 稼ぐ力は右肩上がり
- 指標まとめ: 来期に答えが出る問い
- 補足: データの読み方と注意点
1. 会社概要: 車のパーツを世界60カ国に卸す会社
ようか | 笑顔
中央自動車工業かぁ、車の部品とか売ってる会社だっけー?
やよい姉!解説よろしく!!
やよい | 自信あり
うむ!わらわが解説してやるぞ。
中央自動車工業は自動車部品・用品・付属品を仕入れて世界中に卸し、輸出入まで手掛けて稼ぐ会社じゃ。
もうひとつ、損害保険会社から全損になった事故車の処分を請け負う仕事もしておる。
ゆり | 無表情
まとめたのです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 主力商品・サービス | 自動車部品・用品・付属品の卸販売、輸出入(自動車部品・用品等販売事業) |
| その他商品 | 損害保険会社の全損認定車両処分の事務代行(自動車処分事業) |
| 収益形態 | 個別取引の積み上げによるフロー型 |
| 開示区分 | 自動車部品・用品等販売事業/自動車処分事業の2区分 |
やよい | 説明
しかも当期はYOOコーポレーションという、抗菌剤や消臭剤を作る会社まで仲間に加えておる。
自動車以外の領域にも手を伸ばし始めたのじゃ。
ようか | 驚き
え、車屋さんなのに抗菌剤!?
節操なくない!?
やよい | あきれ顔
節操がないのではない、新規事業開発への投資じゃ。
ただしこの会社は連結の対象外じゃから、売上や利益はまだ今回の数字には乗ってきておらぬぞ。
ゆり | 微笑み
本業は自動車部品の卸で、そこにM&Aで新しい柱を足しながら育てている段階、ということですね。
2. 収益構造: 買い足しながら育てる投資型
ゆり | 無表情
収益に対する企業姿勢はどうなのでしょう?
やよい | 自信あり
うむ。よい指摘じゃ。
報告書には「M&A、社内ベンチャー、研究開発への投資を通じた新規事業開発」「高付加価値商材の拡販」という文言が並んでおる。
待って伸びるのではなく、買って伸ばす姿勢がはっきり見えるのじゃ。
ようか | キョトン
じゃあ、この5年で増えた売上も……?
やよい | 説明
そこも大きい。
フラッグス・ケー・エム・エンタープライズ・森田産業と続くM&Aで、連結の範囲そのものが広がってきておる。
ゆり | 微笑み
既存の商売をコツコツ伸ばすだけでなく、会社を買い足しながら大きくなる方針、ということですね。
やよい | 説明
うむ。そうじゃな。
その代わり、今後はのれん残高の重さを見ていく必要がある。
買った会社の数だけのれんも積み上がっており、収益性が落ちれば減損のリスクにもつながるのじゃ。
3. 前期からの変化: 増収なのに利益率は反落!?
売上と利益:伸びたのは量、薄まったのは率
ようか | 笑顔
去年と比べて売上と利益ってどうだったの?
5期連続増収なんだからそりゃ順調でしょ!?
やよい | 説明
順調は順調じゃが、中身にひとひねりあるぞ。
| 項目 | 前期比較 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ↑ | 415.58億円 | 466.93億円 |
| 営業利益 | ↑ | 110.40億円 | 113.77億円 |
| 営業利益率 | ↓ | 26.57% | 24.37% |
ようか | 驚き
売上の増え方に比べて、利益の増え方が小さい!
やよい | 説明
そこじゃ。
売上は +12.3% も伸びたのに、営業利益は +3.1% しか増えておらぬ。
ようか | キョトン
どこで削られちゃったの?
やよい | 説明
理由はふたつある。
ひとつは売上総利益率が 44.34%→42.00% へ下がったこと。
もうひとつは、販管費が +8.44億円 増えたことじゃ。
ゆり | 真剣
販管費の増加分には、M&Aに伴うのれん償却額の増加(4.53億円→4.84億円)も含まれているのです。
従業員数も325名から348名へ増えています。
やよい | 説明
人件費の増加も重なっておるのじゃろうな。
買って伸ばす戦略の費用が、そのまま利益率に出てきた形じゃ。
現金とネットキャッシュ:借金ゼロのまま積み上がる
ようか | 驚き
冒頭でも触れたけど、現金がめっちゃ増えてるじゃん!?
もう安泰でしょ!!
やよい | あきれ顔
早とちりするでない。
ただ、この会社に関しては実際そこまで悪い話ではないぞ。
| 項目 | 前期比較 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|---|
| 現金及び預金 | ↑ | 235.61億円 | 292.50億円 |
| 現金及び預金の対資産率 | ↑ | 37.11% | 41.06% |
| 有利子負債 | ー | 0.00億円 | 0.00億円 |
| ネットキャッシュ | ↑ | 235.61億円 | 292.50億円 |
ようか | キョトン
借金の行、ゼロが並んでる!
やよい | 説明
この5年間ずっと0円じゃ。
借金でレバレッジをかける必要が薄い卸売業らしい体質でな。
現金及び預金が、そのままネットキャッシュになっておる。
ゆり | 真剣
ひとつ注意点があるのです。
時価総額に対するネットキャッシュ比率という指標だけを見ると 53.57%→22.17% へ大きく下がっているのです。
なお、この数値は5年推移表のネットキャッシュ比率とは算出基準が異なり、記事作成時点の参考株価をもとにした値なのです。
ようか | 泣きつく
半分以下!? 現金が減ったの!?
やよい | 説明
減っておらぬ。
2025年4月の株式分割で株数が3倍になり、分母の時価総額が膨らんだだけじゃ。
数字の上での見かけの変化にすぎぬ。
フリーCF:前期の大型投資が一巡した
ようか | 笑顔
フリーCFってどうなったの?
やよい | 自信あり
まずは表で見るのじゃ。
| 項目 | 前期比較 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|---|
| 営業CF | ↑ | 84.60億円 | 90.51億円 |
| 投資CF | ↑ | △26.06億円 | △4.25億円 |
| フリーCF | ↑ | 58.54億円 | 86.25億円 |
ようか | 驚き
営業CFも増えてる!!
フリーCFなんて爆増じゃん!?
ゆり | 無表情
内訳を並べてみたのです。
| 向き | 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|---|
| 押し上げ(投資CF) | 有形固定資産の取得による支出 | △20.37億円 | △2.04億円 |
| 押し上げ(営業CF) | 税引前利益の増加 | - | +10.57億円 |
| 押し下げ(投資CF) | 子会社化に伴う株式取得支出 | △3.26億円 | △5.87億円 |
やよい | 説明
主因は投資CFの大幅な改善じゃ。
前期は東京支社の新築などで有形固定資産の取得に20億円超を使ったが、当期はその1割ほどにとどまっておる。
大型投資が一巡した反動が、そのままフリーCFの伸びに出た形じゃな。
ようか | キョトン
じゃあ来期はまた減っちゃうかも?
やよい | あきれ顔
そこは分からぬ。
ただ、この期のフリーCFの伸びが本業の力だけで出たものではない、という点は押さえておくとよい。
ゆり | 微笑み
財務CFは △31.56億円 でした。
配当金の支払額が26.61億円から31.22億円へ増えています。
やよい | 説明
増配の分が、そのまま出ていった形じゃな。
全体をまとめるとこうじゃ。
稼ぐ力は着実に強まり、前期の大型投資の反動でフリーCFも大きく伸びた。
一方で利益の質は、売上総利益率の低下とのれん償却増でやや薄まっておる。
4. 当期の注目ポイント: 数字の焦点
ようか | 泣きつく
ゆり姉ぇ~わたしにも分かるようにポイントまとめて~😢
ゆり | 微笑み
まとめてみました。
▶ 売上高は前期比**+12.3%(415.58億円→466.93億円)と5年で最大の伸びを見せた一方、営業利益率は26.57%→24.37%**へ反落したのです。
▶ 手元資金(現金及び預金)は前期比**+24.2%**(235.61億円→292.50億円)増加したのです。
▶ フリーCFは前期比**+47.3%**(58.54億円→86.25億円)改善したのです。
▶ 親会社株主に帰属する当期純利益は**+11.1%の増益ですが、M&Aに伴う一過性の負ののれん発生益6.01億円**が含まれているのです。
5. 5年推移の財務諸表まとめ: 稼ぐ力は右肩上がり
ようか | 笑顔
前期との違いは分かったけど、ちょっと長いスパンで見るとどうなんだ!?
やよい | 自信あり
うむ、まずは稼ぐ力を見て行こう。
| 項目 | 2022/3期 | 2023/3期 | 2024/3期 | 2025/3期 | 2026/3期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 307 | 359 | 393 | 416 | 467 |
| 当期純利益 | 47 | 63 | 79 | 87 | 96 |
| 営業利益 | 65 | 84 | 102 | 110 | 114 |
| 営業利益率 | 21.12% | 23.30% | 25.85% | 26.57% | 24.37% |
やよい | 説明
5期連続の増収増益じゃ。
純利益は 46.89億円→96.46億円 と2倍以上になっておる。
ようか | 笑顔
おお、2倍以上!?
すごいじゃん!
やよい | 説明
ようか、ここから何を見る?
ようか | 自信あり
ずっと右肩上がりじゃん!
このままずっと伸びていく会社ってことだな!?
やよい | あきれ顔
そう単純でもないのじゃ。
いちばん下の行を見よ。
営業利益率は21.12%から26.57%まで4期連続で上がったが、当期は24.37%へ下がっておる。
ようか | キョトン
量は伸びてるのに、率は足踏みか……。
やよい | 自信あり
そういうことじゃ。
次にキャッシュの流れを追っていくぞ。
| 項目 | 2022/3期 | 2023/3期 | 2024/3期 | 2025/3期 | 2026/3期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 現金及び預金 | 147.65 | 164.51 | 203.44 | 235.61 | 292.50 |
| 現金及び預金の対資産率 | 34.03% | 33.33% | 35.45% | 37.11% | 41.06% |
| ネットキャッシュ | 147.65 | 164.51 | 203.44 | 235.61 | 292.50 |
| ネットキャッシュ比率 | 30.85% | 25.40% | 19.39% | 22.28% | 24.11% |
| フリーCF | 44.15 | 34.05 | 38.62 | 58.54 | 86.25 |
ゆり | 無表情
現金はどんどん増えているのに、ネットキャッシュ比率は上がったり下がったりしている、ということですか?
やよい | 説明
そういう理解の仕方もあるが、本質的には時価総額の動きに引っ張られておる。
現金及び預金はこの5年で一度も減らずに積み上がっておるからのう。
比率が揺れておるのは、株価の変動と株数の増加という分母側の事情じゃ。
ようか | 驚き
そういえば当期だけ株数めっちゃ増えてない!?
何かあったの!?
やよい | 説明
慌てるでない、先ほども触れた株式分割じゃ。
2025年4月に1株を3株に分けておるから、株数が増えても株主の持ち分自体は変わっておらぬぞ。
1株当たりの配当や利益も、この分割後の株数で5期分そろえて計算し直されておる。
ゆり | 無表情
配当は分割調整後ベースで 23.33円→64.00円 へ約2.7倍になったのです。
自己株式の取得はごく小さい規模にとどまっています。
やよい | 説明
自社株買いよりも増配で返す、という姿勢が続いておるのう。
ゆり | 微笑み
さらに詳細に知りたい人向けに、財務諸表をまとめたので、必要な方は以下を見るといいのです。
▼ 財務諸表を見る
ゆり
詳細に知りたい人向けに、財務諸表まとめたのです。
▼ BS(貸借対照表)
| 項目 | 2022/3期 | 2023/3期 | 2024/3期 | 2025/3期 | 2026/3期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 現金及び預金 | 147.65 | 164.51 | 203.44 | 235.61 | 292.50 |
| 流動資産 | 206.31 | 237.02 | 274.18 | 314.49 | 378.86 |
| 有形固定資産 | 38.77 | 64.56 | 76.72 | 95.73 | 95.58 |
| 総資産 | 433.88 | 493.51 | 573.88 | 634.93 | 712.45 |
| 流動負債 | 51.69 | 60.26 | 61.43 | 64.81 | 70.92 |
| 固定負債 | 14.06 | 13.91 | 13.27 | 13.10 | 11.99 |
| 純資産 | 368.13 | 419.33 | 499.17 | 557.02 | 629.53 |
| 自己資本比率 | 84.8% | 85.0% | 87.0% | 87.7% | 88.4% |
▼ PL(損益計算書)
| 項目 | 2022/3期 | 2023/3期 | 2024/3期 | 2025/3期 | 2026/3期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 306.93 | 358.79 | 393.31 | 415.58 | 466.93 |
| 売上原価 | 181.49 | 211.40 | 223.27 | 231.30 | 270.83 |
| 売上総利益 | 125.44 | 147.38 | 170.04 | 184.29 | 196.09 |
| 営業利益 | 64.83 | 83.57 | 101.67 | 110.40 | 113.77 |
| 親会社帰属純利益 | 46.89 | 62.93 | 79.24 | 86.82 | 96.46 |
▼ CF(キャッシュ・フロー計算書)
| 項目 | 2022/3期 | 2023/3期 | 2024/3期 | 2025/3期 | 2026/3期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業CF | 54.33 | 56.89 | 75.53 | 84.60 | 90.51 |
| 投資CF | △10.18 | △22.84 | △36.91 | △26.06 | △4.25 |
| 財務CF | △11.35 | △17.43 | △19.87 | △26.30 | △31.56 |
| フリーCF | 44.15 | 34.05 | 38.62 | 58.54 | 86.25 |
| 現金増減 | +32.99 | +16.86 | +18.93 | +32.17 | +54.84 |
(連結・日本基準、単位は億円。現金増減は現金及び現金同等物の増減額を指す)
6. 指標まとめ: 来期に答えが出る問い
ようか | キョトン
量は最高、率は足踏み。
これって、良かったのかどうか分かんないな!
やよい | 自信あり
いま白黒つけるより、来期に答えが出る問いを置いておくのがよい。
-
売上総利益率44.34%→42.00%の低下は、一時的なものか定着するのか? → 当期の営業利益率反落の直接の原因。商品構成の変化なのか、仕入コストの上昇なのかは、開示からは分解できていない。
-
積み上がったのれんは、買った会社の利益で回収できるのか? → のれん償却は4.53億円から4.84億円へ増えた。有報のリスク欄にも「のれんの減損」が挙がっている。
-
292.50億円の現金は、次に何へ使われるのか? → 有利子負債ゼロのまま、現金は5年でほぼ2倍になった。M&A・増配・自社株買いのどれに振り向けるかで、この会社の性格が変わる。
-
負ののれん発生益6.01億円が消えても、増益は続くのか? → 当期の純利益+11.1%にはこの一過性の利益が含まれている。来期はこれが乗らない。
ゆり | 微笑み
さらなる分析用は下を開いて見るのです。
分析用データを見る
指標まとめ(2026年3月期)
やよい: 単純な数値では測れぬが、バリュエーション指標としてはPERやEBITDAやROICあたりを、財務健全性は流動比率やEBITDA/利息あたりを、株主還元余地は現金比率やネットキャッシュ比率を指標として見るとよいぞ。
| 指標 | 算出値 | 見方 |
|---|---|---|
| PER | 13.68倍 | 参考株価×当期発行済株式総数÷親会社株主帰属当期純利益 |
| 現金比率 | 41.06% | 現金及び預金 ÷ 総資産。資産に占める現金の厚み |
| 流動比率 | 534.3% | 流動資産 ÷ 流動負債。短期の支払い余力 |
| ネットキャッシュ | 292.50億円 | 現金及び預金 − 有利子負債(有利子負債は5年間0円) |
| ネットキャッシュ比率 | 22.17% | ネットキャッシュ ÷ 時価総額 |
| EBITDA | 117.06億円 | 営業利益 + 減価償却費等。本業の資金創出の目安 |
| EBITDA/自己資本 | 18.59% | EBITDA ÷ 自己資本。資本に対する稼ぐ力 |
| EBITDA/利息 | 該当なし | 有利子負債・支払利息が発生していないため |
| ROIC | 12.65% | 税引後営業利益 ÷ 投下資本 |
リスク
ようか: 有報からの抜粋だぜ!
- 政治・経済情勢について: 世界約60カ国に部品を供給しており、各国の政治・経済情勢や為替変動、国内自動車業界の変容による影響を受ける(顕在化する可能性:高、影響度:大)。
- マーケットの環境変化について: 開発した商品が必ずしも収益に結びつくとは限らず、市場変化への対応が遅れた場合の影響(顕在化する可能性:中、影響度:中)。
- 新たな法改正等への対応について: 消費者保護・環境・安全に関する法改正への対応いかんで訴訟等が発生するリスク(顕在化する可能性:低、影響度:大)。
- 海外での販売活動について: 自然災害・政情不安・感染症の拡大・カントリーリスク・廉価商品との競争激化(顕在化する可能性:中、影響度:中)。
- 関係会社株式等の評価について: 関係会社の業績悪化時に投資損失引当金の計上や株式の減損処理が必要になるリスク(顕在化する可能性:中、影響度:大)。
- のれんの減損について: M&Aで積み上がったのれんの収益性が低下した場合の減損リスク(顕在化する可能性:中、影響度:中)。
- 感染症の流行・蔓延について: 従業員への感染拡大による一時的な営業活動停止のリスク(顕在化する可能性:低、影響度:中)。
- その他のリスクについて: 環境問題・法規制、顧客情報管理やコンプライアンスに関するリスク(顕在化する可能性:中、影響度:中)。
(参考)当期の有価証券報告書から、各リスク項目に「顕在化する可能性」「顕在化する時期」「影響度」の評価が新たに付記されています。感染症リスクの記載も、2022/3期の「新型コロナウイルス等」という個別の表現から、当期は「感染症の流行・蔓延」という一般化した表現に変わっています。
株主還元
ゆり: 株主還元だけを見ての投資はダメですが、長期で買う前提の場合は現在値を知っておきましょう。
| 項目 | 数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 発行済株式総数 | 60,060,000株 | 自己株式4,504,831株(約7.50%)を含む |
| 1株当たり配当 | 64円 | 中間26円+期末38円(うち記念配当3円)。分割調整後の前期実績53円から11円増配 |
| 配当利回り | 約2.91% | 参考株価2,197円ベース |
| 配当性向 | 49.1% | 単体ベース。連結配当性向は36.7% |
| ストック型収益との関係 | 該当なし | フロー型(卸売・車両処分受託)の利益から配当を賄う構造 |
| 大株主 | NORTHERN TRUST CO.(AVFC)信託口 6.10% | 次いで日産東京販売ホールディングス5.72%、三菱UFJ銀行4.80% |
| 自己株式取得(当期) | 104株(20万6千円) | 譲渡制限付株式報酬制度による処分が中心で、消却目的の大規模取得はなし |
7. 補足: データの読み方と注意点
参考株価は本記事を作成した時点の値(2,197円、2026-09-04時点の現在値)を使用しています。
財務数値は連結(日本基準)ベースで整理しています。時価総額・PER・ネットキャッシュ比率は参考株価を前提とした参考値で、自己株式は控除していません。
ネットキャッシュは、現金及び預金から有利子負債を差し引いた値です(有利子負債はこの5年間0円)。抽出した財務データに有価証券という独立科目の該当行が無いため、その分は0円として扱っています。5年推移表のネットキャッシュ比率は、各期の有価証券報告書提出日の終値と、当時の提出日現在の発行済株式総数から算出した各期の時価総額に基づく参考値です。指標まとめのネットキャッシュ比率(当期)は記事作成時点の参考株価を使用しており、算出基準が異なります。
5年推移表のネットキャッシュ比率の算出に使った各期の提出日終値・発行済株式総数・時価総額は次のとおりです。
| 提出日 | 終値 | 発行済株式総数 | 時価総額 |
|---|---|---|---|
| 2022-06-29 | 2,391円 | 20,020,000株 | 478.68億円 |
| 2023-06-29 | 3,235円 | 20,020,000株 | 647.65億円 |
| 2024-06-27 | 5,240円 | 20,020,000株 | 1,049.05億円 |
| 2025-06-23 | 1,761円 | 60,060,000株 | 1,057.66億円 |
| 2026-06-22 | 2,020円 | 60,060,000株 | 1,213.21億円 |
2025年4月1日付で普通株式1株につき3株の株式分割を実施しています。2025年6月23日の提出時点ではすでに分割後の株数(60,060,000株)となっているため、2022〜2024年分(分割前の20,020,000株)とは前提の株数が異なりますが、いずれも当時の株価と当時の株数の組み合わせで時価総額を算出しているため、換算の必要はありません。1株当たり配当額など会社開示の実額表示は分割前の期で分割前の金額のまま記載されているため、比較には分割調整後の参考値を用いています。
売上総利益率の低下や販管費増加(のれん償却・人件費)の要因のうち、原価率変動の商品別内訳やM&A対象会社ごとの費用寄与度は、抽出した財務データや開示の範囲からは実額まで分解できず、推し量った推定にとどまる部分があります。
セグメント別(自動車部品・用品等販売事業/自動車処分事業)の売上高・利益の実額は、抽出した財務データの範囲には含まれていません。そのため、増収に対するM&A寄与分と既存事業の伸び分を、金額で分けて示すことはできていません。
財務諸表は EDINET のデータから自動取得しているため、正確性に欠ける可能性があります
本記事は EDINET 提出の有価証券報告書(第87期、2026年6月22日提出)をもとに作成した情報整理記事です。 特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 投資判断はご自身の責任でお願いします。