決算分析

三井物産株式会社
2026-03期 有報5年推移分析

公開日: 2026/07/05

過去最大の増配宣言

参考株価と時価総額

項目
前提記事作成時点の参考株価で算出。
補足2024年7月1日の株式分割1:2の株式数を使用
株価4,623円
発行済株式総数2,864,666,576株
時価総額132,433.5億円

今期の注目はフリーCF、増配 ―― 三井物産2026年3月期

提出日:2026-06-12 / 会計期:2026年3月期


項目前期当期前期比
フリーCF8,555億円-806億円マイナス転落
親会社帰属利益9,003億円8,340億円-7.4%

ようか | 驚き

あれ!?

三井物産、フリーCFがマイナス!?

昨年は 8000億 以上あったのに!?


やよい | 自信あり

うむ、▲806億円 じゃ。

利益も減益しておる。


ようか | 驚き

ピンチなのか!?


やよい | 説明

ところが、企業は増配を決定しておる

  • 1株当たり配当 : 115円 5年連続増配

さらに、来期は 140円 を下限にすると宣言までしておるのじゃ


ようか | 驚き

どういうこと!?


やよい | 微笑み

それを今から確かめてみよう


目次

  • 会社概要: 資源が柱の総合商社
  • 収益構造: 権益と事業投資で刈り取る
  • 前期からの変化: 減益でも財布は減らない
  • 当期の注目ポイント: 数字の焦点
  • 5年推移の財務諸表まとめ: 攻めへの転換
  • 指標まとめ: 稼ぐ力と安全性
  • 補足: データの読み方と注意点

1. 会社概要: 資源が柱の総合商社

ようか | 笑顔

三井物産かぁ、鉄鉱石とか資源をゴリゴリ掘ってる会社だっけー?

やよい姉! 解説よろしく!!


やよい | 自信あり

うむ! わらわが解説してやるぞ。

三井物産は金属資源からエネルギー、機械 等様々に手がける総合商社じゃ。

いまの稼ぎ方は、鉱山やガス田の権益、発電などの事業投資から、

持分法利益と配当を得るスタイルが柱になっておる。


ゆり | 無表情

まとめたのです。

区分内容
主力事業金属資源(鉄鉱石・銅など)、エネルギー、機械・インフラの権益・事業投資
その他事業化学品、鉄鋼製品、生活産業(食料・ヘルスケア)、次世代・機能推進
収益形態7セグメントのグローバル連結。商品トレードと権益・事業投資のミックス
開示区分IFRS(連結)。営業利益の開示区分はなし

やよい | 説明

注目は組織の変化じゃな。

2026年4月にセグメントを再編し、

  • モビリティ・デジタル・インフラ
  • ウェルネスエコシステム

といった区分を新設した。


ゆり | 真剣

商社がウェルネス..!

つまり..!


ゆり | 悲しい

全然繋がらないのです..😞


ようか | 笑顔

石を掘る筋トレ事業でも始めたのか!!

鉱石が取れて筋肉も付いて一石二鳥!!


やよい | あきれ顔

石を被らせて、うまいこと言おうとしておるな..


やよい | 真剣

そうではなく!!

食料やヘルスケアのような、市況に左右されにくい事業を育てておるのじゃ。

需要が安定的に見込めるからの。


ゆり | 微笑み

データセンターなどのデジタルインフラとウェルネスを

資源に続く成長軸として据えたという事ですね。


やよい | 真剣

そうじゃ。

ここの分野はこれからの伸びに期待じゃな。

当期利益の約5割は金属資源とエネルギーが占めておるぞ。


2. 収益構造: 権益と事業投資で刈り取る

ゆり | 無表情

収益に対する企業姿勢はどうなのでしょう?


やよい | 説明

うむ。よい指摘じゃ。

有報には、中期経営計画2026の3年間で約 2.4兆円 の成長投資を実行したとある。

その象徴が、当期の豪州鉄鉱石事業(Rhodes Ridge 鉄鉱山)の権益取得じゃな。

守りに入らず、中核の資源をさらに厚くする、「投資して伸ばす」姿勢が明確じゃ。


ようか | キョトン

商社って、モノを売り買いした差額で稼ぐんじゃないの?


やよい | 自信あり

昔のイメージはそうじゃな。

いまは利益の中身も、単純な売買差益より、持分法利益受取配当金

という事業ポートフォリオからの分配が大きいのじゃ。


ゆり | 無表情

  • 持分法利益: 当期 4,474億円
  • 受取配当金: 当期 5,506億円

となっているのです


ようか | 驚き

確かに巨大だ!


ゆり | 無表情

商品を卸す手数料よりも、育てた事業からの配当を得る収益構造、ということですね。


やよい | 説明

うむ。そうじゃな。

今後は巨額を投じた Rhodes Ridge(ローズ・リッジ) が、

計画どおり利益とキャッシュを生むかを見ていく必要があるな。


3. 前期からの変化: 減益でも財布は減らない

売上と利益

ようか | 笑顔

売上と利益はどうなったのー?


やよい | あきれ顔

収益は減収で、

利益も減益じゃ。

ただし、売上総利益はむしろ増加しておるぞ。

項目前期当期前期比較
収益146,626億円139,952億円↓ -4.6%
売上総利益12,884億円13,282億円↑ +3.1%
営業利益相当(分析者算定)5,709億円5,647億円↓ -1.1%
親会社帰属利益9,003億円8,340億円↓ -7.4%

※ IFRSのため営業利益の開示はない。売上総利益にその他の収益・費用を加えた算定値


ようか | 泣きつく

減益か!


ゆり | 無表情

有価証券損益が大きそうです。

  • 前期: 1,163億円
  • 当期: 353億円

約810億円の縮小なのです。


やよい | 説明

むしろ、前期が特別に大きかっただけじゃ

前期はFireflyのIPOでの評価益が乗っておる


ようか | キョトン

ふぁいあ ふらい ?


ゆり | 真剣

蛍ですね..!


やよい | あきれ顔

直訳してどうする。Firefly Aerospace社。

米国の宇宙・防衛技術企業で、そのIPOによるFVTPL(公正価値評価益)を前期に計上した

有報にもここの反動と書かれておる。


ゆり | 真剣

これに加えて鉄鉱石の数量・コスト面で金属資源が伸び悩んだ、とも書かれていますね。


ようか | 自信あり

ほー


ゆり | 無表情

ようかの限界が近いのです


やよい | 自信あり

商社の利益は複雑じゃからな

単純化は難しいのじゃ


ゆり | 微笑み

本業の稼ぎを示す売上総利益はむしろ増えているので、

減収や減益でも稼ぐ力自体の悪化ではないという所でまとめておきます


現金とネットキャッシュ

ようか | 驚き

はっ!?


やよい | あきれ顔

戻ってきたか

次はキャッシュを追っていくぞ


ゆり | 無表情

現金はほぼ横ばい

借入金が増加です。


項目前期当期前期比較
現金及び現金同等物9,774億円9,827億円↑ +0.5%
現金比率(対総資産)5.8%4.7%
有利子負債48,413億円57,078億円↑ +17.9%
ネットキャッシュ-38,639億円-47,250億円↓ 悪化

ようか | キョトン

投資の資金は借入で賄ったと


やよい | 説明

うむ。

長期借入を中心に調達し、手元資金は維持した形じゃな。

ネットキャッシュのマイナスは総合商社に共通する財務構造じゃな。

稼ぐ額も巨額で、事業投資も巨額ゆえ、単純な比率だけで良し悪しは断定できぬ。


ゆり | 真剣

自己資本比率は 42.1% を保っていますが、前期の44.9%からは低下してはいるのです。


フリーCF

ようか | 驚き

冒頭の話だ!

フリーCFがマイナスって話だったよな!?


やよい | あきれ顔

ここまでの話で察しが付くじゃろうが、

本業で稼いだ現金より、投資に使った現金が多かったというだけじゃ。

5年間で初めてのマイナスじゃがな。


項目前期当期前期比較
営業CF10,175億円9,529億円↓ -6.4%
投資CF-1,620億円-10,335億円↓ 支出拡大
フリーCF8,555億円-806億円↓ マイナス転落

やよい | 真剣

フリーCFマイナス転落の内訳はこうじゃ。

  • 投資CF要因(主因): 最大はRhodes Ridge鉄鉱石事業の権益取得 7,238億円(会社明示)。
    • これにより有形固定資産の取得が 3,461億円→1兆1,084億円 へ急拡大。
    • 投資CF要因(補助): 前期に大きかった持分法投資や投資不動産の売却回収が減少
  • 営業CF要因: 受取配当金の減少(-854億円)が主因

ようか | 笑顔

今期は攻めのフェーズだったという事か!


やよい | 真剣

そうじゃな。

ここ数年の利益を背景に、長期借入で資金を調達し、資源ビジネスを拡大、

大型投資を先行させ、あとから長くキャッシュを回収する構造を作り上げようという狙いじゃろう

それゆえ、投資年のフリーCFは沈むのじゃな。


ゆり | 無表情

まとめると、稼ぐ現金は約 9,500億円 で安定を保ちつつ、それを超える投資へ踏み込んだ一年だったのです。

配当は増やしながらの攻めでしたので、回収がうまくいくかが問われるのです。


4. 当期の注目ポイント: 数字の焦点

ようか | 泣きつく

ゆり姉ぇ~わたしにも分かるようにポイントまとめて~😢


ゆり | 微笑み

注目ポイントを準備したのです。


▶ 収益は前期比 -4.6%、親会社帰属利益は -7.4%(8,340億円) で3期連続の減益なのです。

▶ ただし減益の主因は一過性利益の剥落(有価証券損益 1,163億円→353億円、前期Firefly IPO評価益の反動)で、売上総利益は +3.1% と増えているのです。

▶ 手元資金は +0.5%(9,827億円) とほぼ横ばい、大型投資は長期借入で賄ったのです。

▶ フリーCFは 8,555億円→▲806億円 で5年間初のマイナス、主因はRhodes Ridge権益取得 7,238億円 なのです。

▶ 持分法利益 4,474億円 と受取配当金 5,506億円 が柱の、ストック型寄りの収益構造なのです。

▶ 配当は 115円 で5年連続増配、来期は過去最大の増配となる 140円 を下限に累進配当を宣言したのです。


5. 5年推移の財務諸表まとめ: 攻めへの転換

ようか | 笑顔

前期との違いは分かったけど、ちょっと長いスパンで見るとどうなんだ!?


やよい | 説明

うむ、まずは稼ぐ力を見て行こう。


項目5年前4年前3年前2年前当期
売上高117,576143,064133,249146,626139,952
当期純利益9,14711,30610,6379,0038,340
営業利益5,6407,5177,0395,7095,647
営業利益率4.85.35.33.94.0

ゆり | 無表情

補足なのです

  • 三井物産はIFRSのため、いわゆる「営業利益」は開示されないのです
  • このグラフの「営業利益」枠には、売上総利益にその他の収益・費用を加えた 営業利益相当 を置いています

やよい | 説明

収益(売上高)は5年で約 19% 増え、14兆円前後で高止まりしておる。

利益は資源高の2023/3期に過去最高益の 1兆 を越えた。

ようか、ここから何を見る?


ようか | 泣きつく

利益が緩やかに減少してる


やよい | あきれ顔

まぁそう見えるな

しかしむしろ、ピーク時が資源高で跳ねたのじゃ


ゆり | 真剣

ピークの主役はエネルギーなのです。

原油・ガス価格の上昇で、セグメント利益は 3,094億円

金属資源も 4,388億円 と高水準だったのです。(会社の増減要因説明より)


ようか | キョトン

掘ってるものは同じなのに


やよい | 説明

そこが資源ビジネスの旨みであり、怖さでもある。

値段が上がれば利益は跳ねる。下がれば逆のことが起きるのじゃな


ゆり | 悲しい

実際、減った中心も資源セグメントなのです。


やよい | 説明

金属資源はピークの 4,388億円 から当期 2,536億円

エネルギーも 3,094億円 から 1,578億円 へ減っておる。


ようか | キョトン

このまま減っていくのか


やよい | あきれ顔

単純に線を引き伸ばせばよいというものではないぞ。

来期の会社予想は 9,200億円 と増益計画じゃ。

とにかく、資源価格にかなりの影響を受けると覚えておればよい。


やよい | 説明

次にキャッシュの流れを追っていくぞ。


項目5年前4年前3年前2年前当期
現金及び預金11,27913,9018,9829,7749,827
現金及び預金の対資産率7.6%9.0%5.3%5.8%4.7%
ネットキャッシュ-37,496-36,504-38,779-38,639-47,250
ネットキャッシュ比率-28.3%-27.6%-29.3%-29.2%-35.7%
フリーCF6,2578,6924,3698,555-806

やよい | 説明

現金は 9,000億〜1兆円強 で安定しておる。

また、営業CFも毎期 8,000億〜1兆円強 で安定しておる。

資源価格に影響は受けるが、総合商社らしく、分散収益による安定が見えるの。


ゆり | 真剣

数字で見るとよく分かるのです。

2025/3期は持分法投資の売却で 2,145億円

投資不動産の売却で 1,201億円 を回収し

投資CFは ▲1,620億円 に収まっていたのです。


やよい | 説明

うむ。

2025/3期までは投資を抑えて売却回収も効かせ、

潤沢なフリーCFを配当と自己株式取得に回すフェーズじゃったな。


ようか | 驚き

え!?

投資の売却!? 不動産の売却!?

商社なのに投資会社みたいなことやってるのか!?


やよい | 微笑み

育てた事業や資産を売って現金に換えるのも、商社の大事な仕事じゃ。

仕込んで、育てて、刈り取る。


ようか | キョトン

へぇーそうなんだ


やよい | 真剣

じゃが当期は、それが一変した。

先ほども触れたローズ・リッジ(Rhodes Ridge)の巨額投資で、フリーCFが初のマイナスへ沈んだのじゃ。

ネットキャッシュも借入増で -4.7兆円 までマイナス幅が広がっておるな。


ゆり | 無表情

還元のフェーズから、投資のフェーズへギアを入れ替えた、ということですか?


やよい | 自信あり

うむ。そういうことじゃな、つまり「回収して配る」から「借りてでも仕込む」へ転換したのじゃ。

それでいて手元資金と増配は維持しておるから、営業CFの厚みが攻めを支えておるわけじゃな。


ゆり | 微笑み

なるほど。理解できました。

さらに詳細に知りたい人向けに、財務諸表をまとめたので、必要な方は以下を見るといいのです。

▼ 財務諸表を見る

ゆり

IFRS連結ベースで、単位は億円なのです。

▼ BS(貸借対照表)

項目5年前4年前3年前2年前当期
現金及び預金11,27913,9018,9829,7749,827
流動資産57,16756,74857,68156,86970,560
有形固定資産21,90923,00624,01524,69637,218
総資産149,233153,809168,995168,115208,215
流動負債38,08637,66638,91536,54250,106
固定負債53,19250,49152,38053,94767,930
純資産57,95465,65177,69977,62690,179
自己資本比率37.6%41.4%44.6%44.9%42.1%

▼ PL(損益計算書)

項目5年前4年前3年前2年前当期
売上高(収益)117,576143,064133,249146,626139,952
売上原価106,162129,102120,052133,743126,671
売上総利益11,41413,96213,19712,88413,282
営業利益―(IFRSのため非開示)
親会社帰属純利益9,14711,30610,6379,0038,340

▼ CF(キャッシュ・フロー計算書)

項目5年前4年前3年前2年前当期
営業CF8,06910,4758,64410,1759,529
投資CF-1,812-1,783-4,275-1,620-10,335
財務CF-6,143-6,347-10,131-7,496+269
フリーCF6,2578,6924,3698,555-806
現金増減+647+2,623-4,919+792+54
  • 現金及び預金はIFRSの「現金及び現金同等物」なのです。
  • 純資産は非支配持分を含む資本合計、自己資本比率は親会社所有者帰属持分比率なのです。
  • 固定負債は非流動負債(負債合計-流動負債)、売上原価は収益から売上総利益を差し引いた算出値なのです。

6. 指標まとめ: 稼ぐ力と安全性

やよい | 自信あり

ここまでを大まかにまとめよう。

  • 稼ぐ力: 利益は2023/3期の 1兆1,306億円 をピークに3期連続減益じゃが、当期も 8,340億円 と資源高前より一段高い水準を維持
  • 現金創出力: 営業CFは毎期 8,000億〜1兆円強、会社定義の基礎営業CFは5期連続で 1兆円規模 と下方硬直的
  • 投資の転換: Rhodes Ridge権益取得 7,238億円 を中心に投資CFが ▲1兆335億円 へ急拡大し、フリーCFは5年で初のマイナス
  • キャッシュの安全性: ネットキャッシュ -4.7兆円 の負債活用型じゃが、手元資金 9,827億円 と自己資本比率 42.1% は維持
  • 株主還元: 52.5円→ 115円 の5年連続増配に加え、来期 140円 を下限とする累進配当を宣言

ようか | 自信あり

減益でも1兆円級の現金を稼ぎながら、次の鉄鉱石にドカンと仕込んで配当も増やしたと!


やよい | 説明

うむ。ただし

  • Rhodes Ridgeは計画どおり利益とキャッシュを生むか?
  • 3期続いた減益は、来期予想9,200億円で反転するか?
  • 借入増のあと、財務はどのくらいのペースで回復するか?

これらの答え合わせはこれからじゃな。


ゆり | 微笑み

さらなる分析用は下を開いて見るのです。

分析用データを見る

指標まとめ(2026年3月期)

やよい: 単純な数値では測れぬが、バリュエーション指標としてはPEREBITDAROICあたりを、財務健全性は流動比率EBITDA/利息あたりを、株主還元余地は現金比率ネットキャッシュ比率を指標として見るとよいぞ。

指標算出値見方
PER15.9倍時価総額 ÷ 親会社帰属利益8,340億円。参考株価ベース
現金比率4.7%現金及び現金同等物 ÷ 総資産
流動比率140.8%流動資産 ÷ 流動負債。短期の支払い余力
ネットキャッシュ-47,250億円現金及び現金同等物-有利子負債(リース負債除く)
ネットキャッシュ比率-35.7%ネットキャッシュ ÷ 時価総額。マイナスは借入超過
EBITDA8,980億円営業利益相当(分析者算定)+減価償却費。参考定義
EBITDA/自己資本10.2%EBITDA ÷ 親会社所有者帰属持分
EBITDA/利息4.7倍利払い負担に対する稼ぐ力の余裕度
ROIC2.7%営業利益相当×0.7 ÷(自己資本+有利子負債)。持分法利益・受取配当を含まないため実態より低く見える参考定義
  • EBITDA・ROICは営業利益相当ベースの参考値で、三井物産の利益の柱である持分法利益と受取配当金を含まないのです。
  • 資本効率は会社開示のROE(当期 10.2%)の方が実力に近いのです。

リスク

ようか: 有報からの抜粋!

  • 商品価格・為替リスク: 鉄鉱石1ドル/トンで30億円、米ドル/円1円で46億円など、2027/3期利益への感応度を定量開示
  • 中東情勢: ホルムズ海峡の通航制限によるエネルギー供給途絶リスクが、当期の経営環境認識の筆頭に登場
  • 事業投資リスク: 大型の資源・インフラ投資が想定リターンを生まない可能性。当期はRhodes Ridge取得で投資残高が一段と拡大
  • 保有上場株式の株価リスク: FVTOCI区分の上場株式を1兆4,793億円(総資産の7.1%)保有
  • 人的資本・人権: 2024/3期提出分から独立リスク項目化。地政学・カントリー・気候変動・情報セキュリティなど計15項目で管理

株主還元

ゆり: 株主還元だけを見ての投資はダメですが、長期で買う前提の場合は現在値を知っておきましょう。

項目
発行済株式総数2,864,666,576株
自己株式(自己保有割合)17,038,100株(0.59%)
1株当たり配当(分割調整後)115円(5年連続増配)
配当利回り(参考)2.49%(来期予想140円ベースでは3.03%)
連結配当性向(宣言ベース)39.5%
  • 別途、連結上自己株式扱いの株式付与ESOP信託保有分が13,378,432株あるのです。
  • 方針は中期経営計画2029の期間中、年間140円を下限とする累進配当で、株主還元は基礎営業CF対比50%水準を想定しているのです。
  • 自己株式取得も毎期実施しているのです。

7. 補足: データの読み方と注意点

  • 本記事の株価は記事作成時点の参考株価(4,623円、2026年7月2日)を使用しています。時価総額・PER・配当利回り・ネットキャッシュ比率はこの株価に基づく参考値です。
  • 三井物産はIFRS適用のため連結損益計算書に「営業利益」区分がなく、本文とグラフの「営業利益」枠は売上総利益にその他の収益・費用を加えた分析者算定の「営業利益相当」です。
  • 5年推移表のネットキャッシュ比率は、各期のネットキャッシュを記事作成時点の時価総額で割った参考値です。
  • 有利子負債は短期債務・1年以内返済予定の長期債務・長期債務の合算で、IFRS16のリース負債を含みません。実際の有利子負債はこれよりやや大きくなります。
  • 2024年7月1日付の1:2株式分割に伴い、1株当たり配当・EPSは会社開示の分割調整後の値で統一しています。
  • 営業CF・投資CFの増減要因は、CF計算書の明細からの分析者推定を含みます。
  • 財務諸表は EDINET のデータから自動取得しているため、正確性に欠ける可能性があります
  • 本記事は EDINET 提出の有価証券報告書(第107期、2026年6月12日提出)をもとに作成した情報整理記事です。
  • 特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 投資判断はご自身の責任でお願いします。