決算分析

株式会社MARUWA
第53期 有報分析

公開日: 2026/07/09

売上が過去最高 | 有価証券報告書 2026年3月期

参考株価と時価総額

項目
前提2026-06-26時点の参考株価
株価66,150円
発行済株式総数12,372,000株
時価総額8,184.1億円

売上は過去最高、なのに ―― MARUWA2026年3月期


提出日:2026-06-12 / 会計期:2026年3月期

項目前期当期前期比
売上高718.5億円744.8億円+3.7%

ようか | 笑顔

MARUWA って会社 売上が過去最高だって!!


やよい | あきれ顔

騒ぐでない。

次も見るのじゃ。


項目前期当期前期比
営業利益(+率)269.1億円(37.5%)249.8億円(33.5%)-7.2%
フリーCF176.7億円-48.2億円マイナス転落

ようか | キョトン

フリーCFマイナス転落…

利益額も減ってる…


やよい | 自信あり

そこじゃ。

増収・減益・現金流出。

この3つが同じ期にそろった。

今から確かめていくぞ。

目次

  • 会社概要
  • 収益構造
  • 前期からの変化
  • 当期の注目ポイント
  • 5年推移の財務諸表まとめ
  • 指標まとめ
  • 補足

1. 会社概要: セラミックの実力派!?

ようか | 笑顔

MARUWAって、何の会社だっけー?

やよい姉、解説よろしく!


やよい | あきれ顔

仕方のないやつじゃな。

事業の中身はこうなっておる。


やよい | 説明

MARUWAは半導体や車載、情報通信向けのセラミック部品で稼ぐ会社じゃ。

照明機器なども手がけておる。

海外の生産・販売比率が高いのが特徴じゃな。


ゆり | 無表情

まとめたのです

項目内容
主力商品半導体・車載・情報通信向けセラミック部品
その他商品照明機器、医療用・水栓用製品など
収益形態製品の製造販売(モノを売る型)
開示区分電気機器(東証プライム上場)

ようか | 自信あり

なるほど!

スマホの中にも入ってそうだな!


やよい | あきれ顔

ふむ、的外れではないぞ。

高熱伝導基板など、機器の内部で活躍する部品が多いのじゃ。


ゆり | 無表情

国内だけでなく、海外子会社の売上が連結の柱になっています。

世界中に部品を供給する会社なのです。


2. 収益構造: 攻めの設備投資が始まった!?

ゆり | 無表情

この会社は、稼いだお金をどう使う姿勢なのでしょう?


やよい | 説明

よい問いじゃ。

当期は投資CFが -217.6億円 と大きく膨らんでおる。

中身はほぼ設備投資じゃな。


ゆり | 無表情

有形固定資産の取得による支出が、

前期の 99.1億円 から 224.7億円 へ増えたのです。


ようか | 驚き

倍以上!? 何をそんなに買ったんだ!?


やよい | 説明

有報によれば、セラミック部品事業における新工場の建設と、

新規の機械設備の導入で、全体 225.3億円 の設備投資じゃ。


ゆり | 無表情

これから来る需要に向けて、生産能力を広げている、ということですね。


やよい | 自信あり

うむ。

問題は、その投資がいつ売上と利益で返ってくるかじゃ。

そこは来期以降の宿題になる。


3. 前期からの変化: 増収でも利益は一服!?

売上高と営業利益

ようか | 笑顔

売上!! 過去最高!!


やよい | 説明

冒頭の話に入るぞ。

売上は増えたが、営業利益はむしろ減っておる。

項目前期当期前期比較
売上高718.5億円744.8億円
営業利益269.1億円249.8億円
営業利益率37.5%33.5%

ゆり | 無表情

増収でも、採算は前期より下がったのです。

ただ、利益率は 33.5% でまだ十分に高い水準ではあります。


ようか | 驚き

なんで売上が増えたのに利益が減るんだ!?


ゆり | 無表情

売上原価が増え、

売上総利益はわずかに減少。

さらに販管費も増えたのです。

項目前期当期前期比較
売上原価323.8億円353.2億円
売上総利益394.7億円391.6億円
販管費125.6億円141.8億円

やよい | 説明

増収分を、原価と販管費の増加が食った形じゃな。

費目の内訳までは開示情報からは追い切れぬが、

減価償却費は 46.9億円 から 53.3億円 へ増えておる。

恐らく半導体需要による大型投資が始まった点は、覚えておくのじゃ。


現金及び預金とネットキャッシュ

ようか | 笑顔

現金、キャッシュはどうなったんだ!?


やよい | 説明

当期は手元資金が少し減っておる。

ネットキャッシュもじゃ。

項目前期当期前期比較
現金及び預金717.9億円671.9億円
現金の対資産率50.5%41.3%
ネットキャッシュ718.3億円672.4億円

ゆり | 無表情

MARUWAは有利子負債をほぼ持たない会社です。


やよい | 説明

手元資金が減ったのは、投資に回したからじゃろうな


ようか | 笑顔

その分、売上を伸ばせばいいってことだな!!


フリーCF

ようか | 驚き

フリーCFって、稼いだ現金から投資を引いたやつだよね!?

そこはどうなったの!?


やよい | あきれ顔

そこが当期いちばんの変化じゃ。

プラスから、まるごとマイナスへ転げ落ちておる。

項目前期当期前期比較
フリーCF176.7億円-48.2億円

やよい | 説明

マイナスに振れた理由は2つじゃ。

  • 営業CF要因: 稼ぎそのものが落ちた。
  • 投資CF要因: 設備投資が一段と膨らんだ。
  • 相殺要因: 財務CFはほぼ横ばいで、流れを変える規模ではない。
項目前期当期
営業CF253.5億円169.3億円
投資CF-76.8億円-217.6億円
財務CF-12.2億円

ようか | キョトン

稼ぎが落ちたってこと!?

利益はそんなに減ってないのに!?


ゆり | 無表情

要因をまとめてみたのです

項目前期当期
税引前利益271.6億円264.2億円
売上債権の増減+22.5億円-10.4億円
棚卸資産の増減-42.6億円
法人税等の支払い60.1億円92.4億円

やよい | 説明

税引前利益はごくわずかな減少で、営業CFの落ち込みの主役は別なのが分かる。

売上債権は前期の回収超から当期は増加へ転じ、棚卸資産も増加した。

法人税等の支払いも増えておる。

つまり、運転資金の積み上がりと税金の支払い増が要因じゃ。

そこへ投資を一気に増やしたのが重なった、ということじゃな。


4. 当期の注目ポイント: 増収・減益・投資先行の期!?

ようか | 笑顔

ゆり姉ぇ~わたしにも分かるようにまとめて~


ゆり | 無表情

まとめましたー


▶ 売上高は前期比 +3.7% と増収なのです。

▶ 営業利益は -7.2%(249.8億円) で、利益はやや後退したのです。

▶ 手元資金は前期比 -6.4% と減少したのです。

▶ フリーCFは前期比 -127.3% でマイナス転落したのです。

▶ フリーCFの主因は営業CFの低下で、投資CFの拡大も重なったのです。

▶ ネットキャッシュは 672.4億円 で、有利子負債をほぼ持たない財務なのです。


5. 5年推移の財務諸表まとめ: 山と谷を確認!?

ようか | キョトン

前期との違いは分かったけど、もっと長いスパンで見るとどうなんだ?


やよい | 説明

うむ。まずは稼ぐ力からじゃ。


項目5年前4年前3年前2年前当期
売上高543億円588億円616億円718億円745億円
当期純利益134億円150億円152億円192億円182億円
営業利益182億円201億円198億円269億円250億円
営業利益率33.5%34.3%32.2%37.5%33.5%

やよい | 説明

ようか、ここから何を読む?


ようか | 自信あり

まだまだ伸びそうだな!


やよい | あきれ顔

そう簡単ではないわ


ゆり | 無表情

利益率は期ごとに上下がありますが

30%台で高く推移しているのです


やよい | あきれ顔

そうじゃな

この利益がどのようにキャッシュに回っているのか

そのキャッシュをどうしているのかが重要じゃな


やよい | 説明

では、次にそのキャッシュの流れじゃ。


項目5年前4年前3年前2年前当期
現金及び預金446億円498億円553億円718億円672億円
現金の対資産率46.5%46.1%45.1%50.5%41.3%
ネットキャッシュ447億円499億円554億円718億円672億円
ネットキャッシュ比率5.5%6.1%6.8%8.8%8.2%
フリーCF112億円69億円64億円177億円-48億円

ようか | 自信あり

キャッシュも増えているな!


ゆり | 無表情

しかし、当期はやや減ったのです。

これも、投資を増やしたためですか?


やよい | 説明

うむ。

手元資金を取り崩してでも設備へ投じた期、ということじゃな。

フリーCFは過去4期ずっとプラスを保っていたが、当期だけマイナスへ振れておる。

キャッシュは厚めに持っておき、投資へ回す姿勢なのじゃろうな。


ようか | 自信あり

株主還元は?


ゆり | 悲しい

財布の厚さのわりに、還元は控えめなようです。

自社株買いもしていないのです。

項目内容
年間配当102円(前期比+8円)
配当性向6.9%
配当利回り0.15%
自社株買いなし(単元未満株の買取りのみ)

ネットキャッシュ 672.4億円 に対して、年間の配当総額は 約12.6億円 です。


やよい | 説明

とはいえ、上場以来30期の累進配当・13期連続増配という記録持ちでもある。

来期も 110円 への増配を予定しておるぞ。

ただし「記録を守って少しずつ増やす」型で、利益や手元資金の厚さには連動せん。

有報の方針にも配当性向などの数値目標はなく、還元より成長投資と研究開発を優先する書きぶりじゃな。


ようか | キョトン

なるほど


ゆり | 微笑み

詳しく知りたい人向けに財務諸表をまとめたので、必要な方は以下をどうぞ。

▼ 財務諸表を見る

ゆり

詳細に知りたい人向けに、財務諸表まとめたのです。

▼ BS(貸借対照表)

項目5年前4年前3年前2年前当期
現金及び預金446億円498億円553億円718億円672億円
流動資産701億円746億円835億円1003億円1032億円
有形固定資産235億円310億円367億円394億円573億円
総資産959億円1080億円1225億円1423億円1627億円
流動負債150億円129億円128億円139億円149億円
固定負債13億円9億円5億円5億円6億円
純資産797億円942億円1092億円1279億円1473億円
自己資本比率83.1%87.2%89.1%89.9%90.5%

▼ PL(損益計算書)

項目5年前4年前3年前2年前当期
売上高543億円588億円616億円718億円745億円
売上原価270億円284億円306億円324億円353億円
売上総利益273億円304億円310億円395億円392億円
営業利益182億円201億円198億円269億円250億円
親会社帰属純利益134億円150億円152億円192億円182億円

▼ CF(キャッシュ・フロー計算書)

項目5年前4年前3年前2年前当期
営業CF148億円156億円172億円254億円169億円
投資CF-35億円-88億円-108億円-77億円-218億円
財務CF-11億円-19億円-14億円-15億円-12億円
フリーCF112億円69億円64億円177億円-48億円
現金増減105億円52億円54億円166億円-46億円

6. 指標まとめ: 稼ぐ力と安全性!?

やよい | 説明

ここまでを大まかにまとめよう。

  • 稼ぐ力: 売上は5期連続で増加し、当期は 744.8億円 まで拡大した。
  • 稼ぐ力: 営業利益率は 33.5% と高水準だが、第52期の 37.5% からは一服した。
  • キャッシュの安全性: ネットキャッシュは 672.4億円 で、有利子負債をほぼ持たない。
  • キャッシュの安全性: 自己資本比率は 90.5% と非常に厚い。
  • 注意点: 当期はフリーCFが -48.2億円 とマイナスで、投資先行の期となった。

ようか | 自信あり

財務はめちゃくちゃ頑丈で、投資もガンガンやってる会社なんだな!


ゆり | 微笑み

さらに詳しい指標は下を開いて見るのです。

分析用データを見る

指標まとめ(2026年3月期)

やよい: 単純な数値では測れぬが、バリュエーション指標としては PEREBITDAROIC あたりを、財務健全性は 流動比率EBITDA/利息 あたりを、株主還元余地は 現金比率ネットキャッシュ比率 を指標として見るとよいぞ。

指標算出値見方
PER45.1倍時価総額8184.1億円÷当期純利益181.6億円(参考株価ベース)
現金比率41.3%総資産に対する手元資金
流動比率694.5%流動資産 ÷ 流動負債(流動負債 148.6億円)
ネットキャッシュ672.4億円手元資金から有利子負債を控除した残高
ネットキャッシュ比率8.2%ネットキャッシュ÷時価総額(参考株価ベース)
EBITDA303.1億円営業利益に減価償却費等を加味
EBITDA/自己資本21.2%自己資本に対する稼ぐ力(参考値)
ROIC12.2%投下資本利益率(参考値)

リスク

ようか: 有報からの抜粋だぜ!。

  • 海外比率: 海外子会社の売上が連結の柱で、為替や海外景気の影響を受けやすい構成です。
  • 投資負担: 当期は設備投資を大きく増やしており、投資が成果に結びつくまでの負担が読み取れます。
  • 利益率の振れ: 売上が伸びても営業利益率やフリーCFが伴わない期があり、価格転嫁・原価・在庫の影響を確認する必要があります。
  • 注記: 経営方針・事業等のリスクの該当節は、今回の本文からは明確に抽出できませんでした。

株主還元

ゆり: 株主還元だけを見ての投資はダメですが、長期で買う前提の場合は現在値を知っておきましょう。

項目
発行済株式総数12,372,000株
自己株式数32,100株
自己保有割合0.26%
1株当たり年間配当102円
配当性向6.9%
配当利回り0.15%

配当性向は5期で 11.1%3.2%7.3%7.0%6.9% と低めに推移しています。 配当利回りは参考株価66150円を前提とした参考値です。


7. 補足: データの読み方と注意点

株価は本記事を作成した時点での参考株価(66150円、2026-06-26時点)を使用しています。 PER、配当利回り、ネットキャッシュ比率は、この参考株価を前提とした参考値です。

EBITDA/利息は利息データが未取得のため未算出としています。

ネットキャッシュは有価証券等の補完を含む場合があります。

財務諸表は EDINET のデータから自動取得しているため、正確性に欠ける可能性があります。

本記事は EDINET 提出の有価証券報告書(第53期、2026年6月12日)をもとに作成した情報整理記事です。

特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 投資判断はご自身の責任でお願いします。