決算分析

株式会社スマレジ
2026-04期 有報5年推移分析

公開日: 2026/08/04

売上は2割増、原価は6%しか増えず | 有価証券報告書 2026年4月期

参考株価と時価総額

項目
前提2026-08-03 時点の参考株価。提出日現在の発行済株式総数で算出
株価3,095円
発行済株式総数19,693,800株
時価総額609.5億円

売上は2割増、原価は6%しか増えなかった ―― スマレジ2026年4月期を読む

提出日:2026-07-28 / 会計期:2026年4月期

項目前期当期前期比
売上高110.66億円133.45億円+20.6%
売上原価43.04億円45.72億円+6.2%
営業利益率21.47%24.10%+2.63pt

ようか | キョトン

ん?

売上が2割増えてるのに、原価は6%しか増えてない?


やよい | 自信あり

よう気づいたな。

そこが当期のいちばんの変わり目じゃ。


ようか | 笑顔

作るのがうまくなったってこと?


やよい | あきれ顔

そう単純でもない。

売り物の形そのものが変わった年でな。


ようか | 驚き

売り物が変わる!?

レジ屋さんがレジ売るのやめたの!?


やよい | 説明

やめてはおらぬ。

ただ、渡し方を変えたのじゃ。

そのあたりから順に見ていくぞ。


目次

  • 会社概要: お店のレジをまるごと預かる
  • 収益構造: 月額を積み上げる姿勢
  • 前期からの変化: 原価が伸びなかった1年
  • 当期の注目ポイント: 数字の焦点
  • 5年推移の財務諸表まとめ: 利益率の連続改善
  • 指標まとめ: 稼ぐ力と財務健全性
  • 補足: データの読み方と注意点

1. 会社概要: お店のレジをまるごと預かる

ようか | 笑顔

スマレジかぁ、レジを売ってる会社だっけー?

やよい姉!解説よろしく!!

やよい | あきれ顔

仕方のないやつじゃな、細かい事業内容はこうなっておるぞ。

売っているのはレジそのものではなく、タブレットの上で動くレジのアプリじゃ。

それを毎月いくらで使ってもらう商売でな。

ようか | キョトン

え、アプリなんだ!

やよい | 説明

ひとことで言えば、お店のレジをクラウドに置き換えて、月額の利用料をもらう会社じゃ。

そこから決済や勤怠管理まで同じ店へ広げて、まとめて使ってもらう形にしておる。

ゆり | 無表情

まとめたのです。

区分内容
主力商品・サービスクラウド型POSレジ「スマレジ」の月額利用料。決済「スマレジ・PAYGATE」、勤怠「スマレジ・タイムカード」、EC支援「スマレジEC」
その他商品タブレット・レシートプリンターなどのレジ周辺機器の販売、有償カスタマイズ、SES
収益形態月額利用料等が中心のストック型。機器販売等はサブスクへ移行中
開示区分クラウドサービス事業の単一セグメント

ようか | 驚き

レジのアプリだけじゃなくて、決済も勤怠も、いろいろあるんだ!

ゆり | 微笑み

当期は新しい動きが2つあったのです。

2026年3月から、決済の履歴をAIで審査して資金を渡す「スマレジ・出世払い」を始めたのです。

もう1つは、これまでのCVC活動を「お店のOSファンド」へ広げたことですね。

ようか | キョトン

出世払いって、あの「出世したら返してね」ってやつ!?

レジ屋さんがお金貸すの!?

やよい | あきれ顔

貸すのではないぞ。

これから入ってくる売上を、先にまとめて買い取る形じゃ。

回収は決済端末を通った売上から少しずつ差し引く仕組みでな。

担保も保証人もいらんのが売りじゃ。

ゆり | 無表情

レジと決済と勤怠を同じお店へまとめて売る形に、資金調達の入口が足された、ということですね。

2. 収益構造: 先に使って、毎月を積み上げる

ゆり | 無表情

収益に対する企業姿勢はどうなのでしょう?

やよい | 自信あり

うむ。よい指摘じゃ。

有報には「継続契約が蓄積することで収益が安定する」と書いてあってな。

毎月の利用料を積み上げていく商売と、会社自身がはっきり言っておる。

ようか | キョトン

契約が増えてるかって、どうやって数えてるの?

ゆり | 微笑み

会社は毎月の利用料を1年分にならした金額を、いちばん大事な数字として出しているのです。

有料プランの登録店舗数は 24,448店 から 48,297店 へ増えたのです。

解約率は12か月平均で 0.48% と開示されています。

ようか | 驚き

店の数、1年で倍になってる!

やよい | 説明

そこへ広告と採用の金をつぎ込んでおる。

販管費は5期で 2.8倍 じゃ。

ようか | 驚き

けっこう攻めてるんだね!

やよい | 自信あり

うむ。

今の中期経営計画ではM&Aの枠を累計で最大 100億円 ほどと決めておってな。

待ちの姿勢ではないの。

ゆり | 微笑み

毎月の利用料を積むために、先にお金を使う姿勢ということですね。

やよい | 説明

そうじゃな。

今後は機器の売り切りを月額へ移す動きが、この先どこまで進むかを見ていく必要がある。

あわせて、決済まわりを広げるほど預り金や未収入金が増えていく点も見ておきたい。

3. 前期からの変化: 売り物の形が変わった1年

売上と利益:冒頭の「原価6%」の中身

ようか | 笑顔

去年と比べて、売上とか利益ってどうだったの?

レジがいっぱい売れた年なのかな!

やよい | 説明

うむ、まずは表で見るのじゃ。

項目前期比較前期当期
売上高110.66億円133.45億円
売上原価43.04億円45.72億円
売上総利益率61.10%65.74%
営業利益23.75億円32.17億円
営業利益率21.47%24.10%
親会社株主純利益16.39億円22.29億円

ようか | 驚き

売上はドンと増えてるのに、原価はちょっとしか増えてない!?

やよい | 説明

そこが当期のいちばんの変わり目じゃ。

冒頭でも見たが、売上は +20.6% 伸びておる。

ようか | キョトン

原価のほうは?

やよい | 説明

増え方は +6.2% で止まっておる。

機器を売り切る形から、機器を月額で貸す形へ切り替えが進んだからでな。

ようか | キョトン

売り切りと貸すのって、そんなに違うの?

やよい | 説明

売り切れば、その年に機器の仕入れがまるごと原価へ乗る。

貸す形なら、機器は自社の資産に残って、少しずつ費用へ落ちていく。

同じ台数を届けても、その年の原価は軽くなるということじゃ。

ゆり | 無表情

会社は「機器の一括販売から機器サブスクリプションへの転換が進み、

月額利用料等のストック型収益の構成比が上昇した」と説明しています。

やよい | 微笑み

一方で販管費は +11.70億円 増えておる。

採用と広告を増やして、買収で増えたのれんの償却も乗った。

それでも粗利の伸びのほうが勝った、というのが当期じゃ。

現金とネットキャッシュ:ほぼ無借金の会社

ようか | 笑顔

現金はどうなの?

レジ屋さんだから小銭いっぱい持ってそう!

やよい | あきれ顔

店の小銭は会社のものではないぞ。

表で確認するのじゃ。

項目前期比較前期当期
現金及び預金59.13億円81.38億円
現金及び預金の対資産率55.41%57.80%
有利子負債(短期借入金)1.00億円1.00億円
ネットキャッシュ58.13億円80.38億円
ネットキャッシュ比率8.9%12.9%

ようか | 驚き

借りてるお金が1億円しかない!?

ほとんど借りてないじゃん!

やよい | 説明

そのとおりでな、5期を通してほぼ無借金じゃ。

有利子負債は総資産の 0.71% しかない。

ソフトを配る商売ゆえ、仕入や設備で大きく借りる必要がないのじゃ。

ゆり | 真剣

ネットキャッシュの増加 +22.25億円 は、現金の増加とほぼ同じ額なのです。

借入が前期から変わっていないためですね。

ようか | 笑顔

借りてないから、増えた分がそのまま残るってことか!

ゆり | 無表情

表のネットキャッシュ比率は、それぞれの期の有報提出日の株価で計算した参考値なのです。

前提は補足に書いています。

フリーCF:投資が一巡した反動

ようか | キョトン

つぎはフリーCFってやつでしょ?

…って、フリーCFって何!?全然わからん!

やよい | 説明

本業で入ってきた現金から、設備や買収で出ていった現金を引いた残りじゃ。

会社が自由に使える現金がどれだけ残ったか、という数字じゃな。

項目前期比較前期当期
営業CF24.65億円31.21億円
投資CF△19.20億円△6.07億円
フリーCF5.46億円25.14億円
設備投資額9.92億円7.73億円

ようか | 驚き

フリーCFが5倍近くになってる!?

なんでこんなに変わるの!?

ゆり | 無表情

前年との差が大きかった項目を、押し上げた側と押し下げた側に分けてみたのです。

向き区分項目金額
押し上げ投資CF子会社株式の取得(前期のみ)9.04億円 → 当期ゼロ
押し上げ投資CF事業譲受(前期のみ)1.87億円 → 当期ゼロ
押し上げ投資CF敷金(前期は東京オフィス移転で差入)差入 1.85億円 → 回収 1.29億円・差入 0.36億円
押し上げ営業CF税引前利益+8.23億円
押し上げ営業CF未払金の増加+4.71億円
押し下げ投資CF無形固定資産の取得1.60億円 → 3.15億円
押し下げ営業CF未収入金の増加△6.12億円
押し下げ営業CF法人税等の支払増△4.24億円
押し下げ営業CF棚卸資産の増加△2.42億円

ようか | キョトン

いちばん効いたのはどれなの?

やよい | 説明

前期に集中した買収の支払いが、当期は無かったことじゃ。

それが主因での、営業CF自体も +26.6% 伸びておる。

稼ぐ力が落ちたから投資を止めた、という話ではないぞ。

ようか | キョトン

じゃあ前の年って、お金が足りなくなってたわけじゃないんだ?

やよい | 微笑み

そうじゃ。

前期は買収と本社の移転を一気にやった年でな、稼ぎのほうはしっかり伸びておった。

ゆり | 無表情

設備投資額は 9.92億円 → 7.73億円 で、営業CF 31.21億円 の範囲に収まっているのです。

中身はサブスク用機器の購入と、ソフトウェアの開発ですね。

やよい | 説明

工場を建てるような商売ではないでな、現金を伸ばすのに投資が同じだけ増える構造ではない。

ただし冒頭で触れた「機器を貸す形」へ移すほど、機器が自社の資産として先に積み上がる。

わらわの見立てじゃが、そこは前より重くなっていくじゃろう。

ゆり | 微笑み

当期のフリーCFは 25.14億円 で、5期で最大の数字なのです。

手元の現金は 81.38億円 まで増えています。

4. 当期の注目ポイント: 数字の焦点

ようか | 泣きつく

ゆり姉ぇ~わたしにも分かるようにポイントまとめて~😢

ゆり | 微笑み

まとめてみました


▶ 売上高は前期比 +20.6%(110.66 → 133.45億円)、営業利益は +35.4%(23.75 → 32.17億円)で、営業利益率は 24.10% へ改善したのです。

▶ 増益の主因は売上原価の伸びが +6.2% にとどまったことで、売上総利益率が 61.10% から 65.74% へ上がったのです。

▶ 現金及び預金は +37.6%(59.13 → 81.38億円)、ネットキャッシュは +38.3%(58.13 → 80.38億円)なのです。

▶ フリーCFは +360%(5.46 → 25.14億円)なのです。主因は前期のM&A支出 10.92億円 が当期はゼロだったことなのです。

▶ 月額利用料等の比率は 69.3%(組替後)から 75.6% へ。機器販売等は5期で初めて減って △7.4%(組替後)なのです。

▶ 毎月の利用料を1年分にならした金額は 86.79億円 から 110.55億円 なのです。

▶ 配当は 15円 から 24円 で、次期は 29円 の予定なのです。配当性向は 20.5% なのです。

5. 5年推移の財務諸表まとめ: 利益率の連続改善

ようか | 笑顔

前期との違いは分かったけど、ちょっと長いスパンで見るとどうなんだ!?

やよい | 自信あり

うむ、まずは稼ぐ力を見て行こう。


項目2022/4期2023/4期2024/4期2025/4期2026/4期
売上高435984111133
当期純利益69121622
営業利益69172432
営業利益率14.8%15.1%20.7%21.5%24.1%

やよい | 説明

ようか、ここから何を見る?

ようか | 自信あり

売上も利益もずーっと右肩上がりじゃん!

5年前とは全然ちがう会社になってる!

やよい | 説明

うむ。

売上は5期で 3.1倍、営業利益は 5.1倍 じゃ。

利益率のほうも5期続けて上がっておるな。

ゆり | 無表情

いちばん利益が大きく増えたのは2024/4期なのです。

営業利益が +94.1% なのです。

何か理由はありますか?

やよい | 説明

会社は2つ挙げておる。

自動釣銭機の改刷特需で機器がよく売れたことと、

2023年1月の値上げで1店舗あたりの単価が上がったことじゃ。

ようか | キョトン

特需って、続かないやつだよね?

やよい | 説明

そのとおりじゃ。

機器販売等の伸びは翌期 +10.2%、当期は △7.4% と落ちておる。

なお当期の数字は、保守サービス料を月額側へ移した後の区分での比較じゃ。

ゆり | 真剣

この5期は連結と単体が混ざっています。

2023/4期と2024/4期は、吸収合併の影響で連結の財務諸表を作っていないのです。

ようか | キョトン

えっ、途中だけ数え方がちがうの!?

やよい | 説明

そうじゃ。

ゆえに5期を横一列で比べるには制約がある。

そこは頭に入れて見るとよい。

さて、次にキャッシュの流れを追っていくぞ。


項目2022/4期2023/4期2024/4期2025/4期2026/4期
現金及び預金3840535981
現金及び預金の対資産率70.3%64.3%66.5%55.4%57.8%
ネットキャッシュ3840535880
ネットキャッシュ比率15.3%9.6%11.6%8.9%12.9%
フリーCF1713525

ゆり | 無表情

フリーCFは2025/4期だけ落ち込んでいるのです。

稼ぐ力が落ちた年、ということですか?

やよい | 説明

そういう理解の仕方もあるが、本質的には投資を集中させた年じゃ。

営業CFは 24.65億円 まで伸びておって、落ちてはおらん。

ようか | キョトン

じゃあ何に使ったの?

やよい | 説明

ネットショップ支援室の買収に 9.04億円

事業の譲受に 1.87億円 を使ったのが効いておる。

ようか | キョトン

あれ、ネットキャッシュの比率って、5年前より下がってる年があるじゃん?

やよい | 説明

よう気づいたな。

分母の時価総額が動くからじゃ。

提出日の株価が 1,254円 から 3,160円 へ上がっておってな。

ようか | キョトン

株価が上がると、比率は下がっちゃうんだ?

やよい | 説明

そうじゃ、現金が増えても比率が下がる年が出る。

額そのものは当期が5期で最大じゃ。

ゆり | 微笑み

さらに詳細に知りたい人向けに、財務諸表をまとめたのです。

必要な方は以下を開いてください。

▼ 財務諸表を見る

ゆり

詳細に知りたい人向けに、財務諸表まとめたのです。

▼ BS(貸借対照表)

項目2022/4期2023/4期2024/4期2025/4期2026/4期
現金及び預金3840535981
流動資産48526978110
有形固定資産11388
総資産546280107141
流動負債1014192840
固定負債11124
純資産4347607796
自己資本比率80.5%76.0%75.1%71.9%68.3%

▼ PL(損益計算書)

項目2022/4期2023/4期2024/4期2025/4期2026/4期
売上高435984111133
売上原価1723324346
売上総利益2636526888
営業利益69172432
親会社帰属純利益69121622

▼ CF(キャッシュ・フロー計算書)

項目2022/4期2023/4期2024/4期2025/4期2026/4期
営業CF210172531
投資CF△1△3△4△19△6
財務CF0△401△3
フリーCF1713525
現金増減2213622

(単位は億円、日本基準。2022/4期・2025/4期・2026/4期は連結、2023/4期・2024/4期は単体。現金増減は現金及び現金同等物の増減額を指す)

6. 指標まとめ: 来期に答えが出る問い

やよい | 自信あり

ここまでを大まかにまとめよう。

…と言いたいところじゃが、ようか、最後にまとめるのじゃ。

ようか | 自信あり

任された!

売上は5年で3倍、営業利益は5倍になってる!

毎月もらう利用料の割合もどんどん増えてるし、借りてるお金はほとんどない!

やよい | 微笑み

うむ、それからどうじゃ?

ようか | 笑顔

現金は5期で最大だし、配当も無配から24円まで来て、次は29円の予定!

次は機器の月額への切り替えがどこまで進むか、注目だな!

やよい | 説明

よい締めじゃ。

その注目のしどころを、もう少し細かく分けておこう。

  • 原価が伸びない構図は続くのか? → 当期の増益はここが起点じゃ。機器を貸す形へ移す動きが一巡すれば、原価率の改善も止まる。
  • 貸した機器の重さはどこに出てくるのか? → 売り切りなら当期の原価、貸す形なら自社の資産として先に積み上がる。設備投資額と減価償却費の伸び方で見えてくる。
  • 登録店舗数の倍増ペースは保てるのか?24,448店 → 48,297店 じゃ。解約率 0.48% が保てるかどうかも合わせて見る必要がある。
  • 販管費5期2.8倍の投資は、いつ利益率の頭打ちに変わるのか? → いまは粗利の伸びが勝っておるが、営業利益率20%以上の維持を会社自身が配当方針の前提にしておる。

ゆり | 微笑み

さらなる分析用は下を開いて見るのです。

分析用データを見る

指標まとめ(2026年4月期)

やよい: 単純な数値では測れぬが、バリュエーション指標としてはPEREBITDAROICあたりを、財務健全性は流動比率EBITDA/利息あたりを、株主還元余地は現金比率ネットキャッシュ比率を指標として見るとよいぞ。

指標算出値見方
PER27.35倍時価総額 609.52億円 ÷ 親会社株主純利益 22.29億円
現金比率57.80%現金及び預金 81.38億円 ÷ 総資産 140.81億円
流動比率273.1%流動資産 110.20億円 ÷ 流動負債 40.34億円。短期の支払い余力
ネットキャッシュ80.38億円現金及び預金 81.38億円 − 有利子負債(短期借入金)1.00億円
ネットキャッシュ比率13.19%ネットキャッシュ ÷ 時価総額。1倍(100%)には届かない水準
EBITDA36.78億円営業利益 32.17億円 + 減価償却費 4.61億円。のれん・顧客関連資産の償却も足すと38.09億円
EBITDA/自己資本38.26%EBITDA ÷ 自己資本 96.13億円
EBITDA/利息3,892.20倍支払利息がごく僅かなため、実質無借金の確認以上の意味は薄い
ROIC23.18%税引後営業利益 ÷ 投下資本(自己資本+短期借入金)

リスク

ようか: 有報からの抜粋だぜ!

  • Apple Inc.との関係: レジ機能はiOS上でのみ動くアプリで、Apple社の審査や方針変更の影響を受ける。5期を通じて筆頭に置かれている。
  • 販売代理店等との取引関係: 取次店・代理店・販売店のパートナー制度で販売を広げており、取引継続が難しくなった場合の影響。
  • 物流業務の外部委託: 商品の保管・入出庫を外部1社へ委託しており、システム障害や契約終了の影響。
  • 在庫リスク: 需要が想定を大きく下回った場合に余剰在庫が発生する可能性。
  • 売掛金回収リスク: 一部の決済代行会社に売掛金残高が集中する傾向がある。
  • 技術革新への対応: 開発リソースが限られ、特にAI分野で対応が遅れた場合の競争力低下。
  • 検索エンジンに係るリスク: 集客をウェブ中心に行っており、検索順位の低下や広告の費用対効果悪化が影響する。
  • インターネット関連市場: 大規模な通信障害や規制の変更で利用環境が損なわれた場合の影響。
  • 景気変動・顧客動向: 顧客の倒産・閉店、新規出店の減少、決済額の減少。
  • 他社との競合: クラウドPOSと決済の分野は参入が多く、価格競争や差別化不足のリスク。
  • クラウドによるサービス提供/AWSの契約/品質管理: サービス全体をAWS上で運用し、契約はクラスメソッド株式会社経由。
  • 法的規制/知的財産/情報管理体制: 電気通信事業法・個人情報保護法の規制、知的財産の侵害、情報漏洩。
  • 人材の確保・育成/内部管理体制: 生成AIを扱える人材の採用競争が激化している。
  • 訴訟などに関するリスク: 訴訟提起を受けた場合の業績・信用への影響。
  • 5期での変化: 「配当政策について(無配)」と「特定人物への依存」は2025/4期に、「投資活動に関するリスク」は当期に項目から外れている。

株主還元

ゆり: 株主還元だけを見ての投資はダメですが、長期で買う前提の場合は現在値を知っておきましょう。

項目数値補足
発行済株式総数19,693,800株5期の増加は新株予約権の行使による60,800株のみ。増加率は0.31%で希薄化は限定的
自己株式数431,503株発行済の2.19%。当期の取得は99株(165千円)のみで、消却は実施なし
1株当たり年間配当24円年1回の期末配当。前期は15円で、前期報告書の次期予定20円を上回った
配当利回り0.78%参考株価3,095円ベース
配当性向20.5%会社開示(提出会社ベース)。連結純利益ベースの算出値は20.7%
次期の配当予定29円年1回の期末配当を予定
配当方針配当性向20%程度中期経営計画で「営業利益率20%以上を維持しながら配当性向20%程度を目安」と明記。成長投資を確保したうえでの還元という順序
配当の推移0円 → 24円2022/4期〜2024/4期は無配。2025/4期に初配当15円
ストック型収益と配当75.6%月額利用料等の比率。前期は組替後で69.3%。売上の4分の3が継続課金
フロー型収益に対する配当割合14.2%年間配当総額462,295千円 ÷ 機器販売等・その他の合計3,255,895千円。フロー型の切り分けは推定を含む
大株主上位10名で76.58%株式会社山本博士事務所17.09%、徳田誠15.23%、株式会社徳田10.38%と創業者側の持分が厚い
自己株式の取得・消却該当なし株主総会・取締役会の決議による取得はなく、消却も当期・前期とも実施なし

7. 補足: データの読み方と注意点

参考株価は本記事を作成した時点の値(3,095円、2026-08-03 終値)を使用しています。時価総額・PER・配当利回り・指標まとめのネットキャッシュ比率は、この株価を前提とした参考値で、自己株式は控除していません。

この5期は連結と単体が混在しています。2022年7月に連結子会社を吸収合併したため、2023/4期と2024/4期は連結財務諸表を作成しておらず、単体の数値です。2022/4期・2025/4期・2026/4期は連結です。5期の推移は「連結→単体→単体→連結→連結」という並びである点にご注意ください。

2025/4期の数値には2つのバージョンがあります。当期の報告書で企業結合の暫定的な会計処理が確定し、総資産が106.71億円から109.18億円へ、親会社株主に帰属する当期純利益が16.39億円から16.45億円へ遡及修正されています。本記事の5年推移表・前期比較表は提出時の数値を基準としているため、当期報告書の前期比較欄と最大で総資産2.46億円のずれが生じます。

5年推移表・前期比較表のネットキャッシュ比率は、各期の有報提出日終値と当時の発行済株式総数から算出した各期の時価総額に基づく参考値です。当期の指標まとめ(記事作成時点の参考株価基準、13.19%)とは算出基準が異なるため、値がずれています。

ネットキャッシュは現金及び預金から有利子負債を差し引いた値です。有価証券は抽出した財務データに該当科目の行が無いため0円として扱っています。有利子負債は短期借入金1.00億円のみで、5期を通じて実質無借金の状態です。

当期より「スマレジ保守サービス料」の計上区分を機器販売等から月額利用料等へ変更しています。前期分は組替後の数値と比較していますが、2024/4期以前は組替えられていないため、月額利用料等の比率の時系列は厳密には連続していません。

クラウドサービス事業の単一セグメントのため、セグメント別の売上・利益内訳は開示されていません。本記事では会社が開示する販売区分(月額利用料等・機器販売等・その他)を代わりに使用しています。

営業CFの相殺要因である未収入金6.10億円の増加について、会社は金額のみを記載し、内訳の理由を説明していません。決済まわりの拡大に伴うものという見方や、機器を月額で貸す形へ移すことによる資産負担の増加は、CFの明細から推し量った推定を含みます。

配当性向は会社開示の提出会社ベースの数値です。2021年9月1日付で1株につき2株の株式分割を実施していますが、本記事の5期の株式数・株価はすべて分割後ベースのため、補正は行っていません。

財務諸表は EDINET のデータから自動取得しているため、正確性に欠ける可能性があります

本記事は EDINET 提出の有価証券報告書(第21期、2026年7月28日提出)をもとに作成した情報整理記事です。 特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 投資判断はご自身の責任でお願いします。