株式会社ZOZO 2026年3月期
提出日:2026-06-08 / 会計期:2026年3月期
| 項目 | 前期 | 当期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 営業利益 | 647.56億円 | 693.66億円 | +7.1% |
| 現金及び預金 | 914.86億円 | 694.16億円 | -24.1% |
| フリーCF | 538.29億円 | 236.34億円 | -56.1% |
ようか | 驚き
ちょっと待って! ZOZOって去年より儲かってるんだよね?
なのに手元の現金が220億円も減ってるって、どういうこと!?
やよい | あきれ顔
騒ぐでない。 儲けと手元の金は、別の話じゃ。
ようか | キョトン
別の話? 稼いだら現金は増えるんじゃないの?
やよい | 自信あり
フリーCFを見てみい。 前期の半分以下になっておるぞ。
ようか | 驚き
……利益は増えて、現金が減った。
なんでそうなるの!?
やよい | 含み笑い
ふむ、その答えは中で順に確かめていこうかの。
目次
- 会社概要
- 当期の財務諸表まとめ
- 前期からの変化
- 当期の注目ポイント
- 収益構造
- 手元資金と現金創出力
- チェックポイント
- 補足
会社概要
1. 会社概要:服を売る会社、ではない稼ぎ方
ようか | 笑顔
ZOZOかぁ、服をネットで買うところだよな! やよい姉!解説よろしく!!
やよい | 自信あり
うむ!わらわが解説してやるぞ。 ZOZOはファッションECを中心にした会社じゃ。 EC事業の単一セグメントで、ZOZOTOWNを軸に収益を得ておる。
ゆり | 通常
稼ぎ方を整理しておきました。
| 区分 | 内容 | 収益形態 |
|---|---|---|
| ZOZOTOWN関連 | ファッションEC | 商品販売・受託販売 |
| 広告・販促 | ブランド向け広告など | 広告・手数料 |
| 物流・決済周辺 | EC運営基盤 | 手数料・関連収益 |
ようか | 通常
へぇー、服を売るだけじゃないんだ。
やよい | 説明
そうじゃ。 会員、ブランド、物流、購買データが積み上がる構造じゃな。
ゆり | 通常
完全なストック型ではありませんが、反復利用に近い強さがありますね。
当期の財務諸表まとめ
2. 当期の財務諸表まとめ:損益とキャッシュが別の方向に動いた
ようか | 笑顔
やっぱり売上!キャッシュ!が重要だよな! 今期どうなったの!?
やよい | 説明
まずは、重要な数字を並べるのじゃ。
| 項目 | 当期 |
|---|---|
| 売上高 | 2,283.73億円 |
| 営業利益 | 693.66億円 |
| 現金及び預金 | 694.16億円 |
| ネットキャッシュ | 494.16億円 |
| フリーCF | 236.34億円 |
当期は売上も営業利益も増えておる。
ようか | 通常
売上も利益も増えてるのか!
いいね!
ゆり | 通常
営業CFは高水準なのです。
一方で投資と還元により、現金は減少したのです。
やよい | 説明
そこがこの決算の肝じゃな。
順に見ていくとしよう。
ゆり | 通常
詳細に知りたい人向けに、財務諸表まとめたのです。
▼財務諸表を見る
▼ BS(貸借対照表)
| 項目 | 前期 | 当期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 現金及び預金 | 914.86億円 | 694.16億円 | -220.70億円 |
| 流動資産 | 1,473.94億円 | 1,303.14億円 | -170.80億円 |
| 有形固定資産 | 254.47億円 | 269.30億円 | +14.83億円 |
| 無形固定資産 | 34.37億円 | 285.89億円 | +251.52億円 |
| 総資産 | 1,878.10億円 | 1,982.60億円 | +104.50億円 |
| 流動負債 | 798.28億円 | 806.72億円 | +8.44億円 |
| 固定負債 | 92.62億円 | 107.97億円 | +15.35億円 |
| 純資産 | 987.19億円 | 1,067.89億円 | +80.70億円 |
▼ PL(損益計算書)
| 項目 | 前期 | 当期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,131.31億円 | 2,283.73億円 | +152.42億円 |
| 売上総利益 | 1,983.12億円 | 2,130.00億円 | +146.88億円 |
| 営業利益 | 647.56億円 | 693.66億円 | +46.10億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 453.46億円 | 479.26億円 | +25.80億円 |
▼ CF(キャッシュ・フロー)
| 項目 | 前期 | 当期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業CF | 601.14億円 | 525.31億円 | -75.83億円 |
| 投資CF | -62.85億円 | -288.97億円 | -226.12億円 |
| 財務CF | -320.81億円 | -458.30億円 | -137.49億円 |
| フリーCF | 538.29億円 | 236.34億円 | -301.95億円 |
前期からの変化
3. 前期からの変化:稼ぐ力は伸び、現金は出ていった
ようか | 驚き
増収増益なのに現金は減ってるのは結局なんで!?
やよい | 説明
子会社株式取得、配当、自己株式取得で資金が出ておる。
ようか | キョトン
子会社を買って、配当して、自分の株も買い戻した……?
やよい | 自信あり
うむ。 攻めと還元を同時にやったということじゃ。
ゆり | 通常
表で並べると、向きの違いがはっきりします。
| 項目 | 前期 | 当期 | 前期比較 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,131.31億円 | 2,283.73億円 | ↑ |
| 営業利益 | 647.56億円 | 693.66億円 | ↑ |
| 現金及び預金 | 914.86億円 | 694.16億円 | ↓ |
| 無形固定資産 | 34.37億円 | 285.89億円 | ↑ |
| フリーCF | 538.29億円 | 236.34億円 | ↓ |
ゆり | 真剣
稼ぐ力は伸びていますが、資金配分も大きく動いた年度なのです。
当期の注目ポイント
4. 当期の注目ポイント:高収益と高還元の両立
ようか | 泣きつく
ゆり姉ぇー、わたしにも分かるようにポイントまとめてー!
ゆり | 悲しい
まとめておいたのです(ヨシヨシ
▶ 売上高は 2,283.73億円 で増加。
▶ 営業利益は 693.66億円 に増加。
▶ 営業CFは 525.31億円 と高水準。
▶ 投資と還元で現金及び預金は 694.16億円 へ減少。
▶ 連結配当性向は 72.1%、総還元性向は中長期平均で 80%超 を目指す方針。
収益構造
5. 収益構造:売っても利益が残る仕組み
ようか | キョトン
ZOZOって、ただ服を売ってるだけ?
やよい | 説明
じゃないのじゃ。
ブランド、利用者、物流、データを束ねるプラットフォームとして稼いでおる。
ようか | 自信あり
でも広告とか人件費はかかりそうだけど?
やよい | 自信あり
増えておる。
じゃが、それでも営業利益を伸ばしておるのが強みじゃ。
手元資金と現金創出力
6. 手元資金と現金創出力:現金は減っても余力は残る
ゆり | 通常
資金管理と現金創出力はどうですか?
やよい | 説明
わらわの見立てでは、営業CFは 525.31億円 と厚い。 ネットキャッシュも 494.16億円 残っておる。
ようか | 自信あり
余裕あるんだ。
やよい | あきれ顔
うむ。ネットキャッシュ比率は 5.17% と一線は保っておる。
株主還元にも積極的で、連結配当性向は 72.1% と高水準じゃ。
ゆり | 通常
株主還元に積極的なのは投資家にとってはいいことですね。
やよい | 説明
そうじゃな。
ただし、営業収益に依存するのでそこのブレで株主還元も大きくブレれる可能性があるのは注目点となるぞ。
チェックポイント
7. チェックポイント:来期のポイント
やよい | 自信あり
ここまでをもとに、来期のポイントは
-
M&Aで増えた無形固定資産(+251.52億円)は、利益に貢献するか、それとも減損になるか?
→ 収益貢献が見えてこなければ、のれん・無形資産の減損リスクが残る。
-
配当性向72.1%・総還元性向80%超の高還元は、営業CFで支え続けられるか?
→ 営業CFが細れば、現金を取り崩しての還元になりかねない。
-
減った現金(-220.70億円)は「攻めの先行投資」か、それとも「過剰な流出」か?
→ 投資の回収が進めば前者、進まなければ後者と評価が分かれる。
ようか | 笑顔
稼ぎながら攻めて、ちゃんと返す会社って感じだな!
やよい | あきれ顔
……まとめが妙に上手いではないか。
ゆり | 通常
コホン
さらなる分析用は下を開いて見るのです。
分析用データを見る
指標まとめ(2026年3月期)
やよい | 説明
単純な数値では測れぬが、バリュエーションはPERやEBITDAやROICあたりを、財務健全性は短期返済比率やEBITDA/利息あたりを見るとよいぞ。
| 指標 | 算出値 | 見方 |
|---|---|---|
| PER | 19.96倍 | 株価1,072.5円前提 |
| 現金比率 | 35.01% | 現金及び預金 ÷ 総資産 |
| 短期返済比率 | 28.81% | 短期返済額 ÷ 現金及び預金 |
| ネットキャッシュ | 494.16億円 | 現金及び預金 - 有利子負債 |
| ネットキャッシュ比率 | 5.17% | ネットキャッシュ ÷ 時価総額 |
| EBITDA | 746.59億円 | 営業利益 + 減価償却費等 |
| EBITDA/自己資本 | 69.91% | EBITDA ÷ 自己資本 |
| EBITDA/利息 | 291.64倍 | 利払い余力の参考 |
| ROIC | 38.30% | 投下資本に対する収益性 |
5年データ
ゆり | 通常
投資判断として5年程度のキャッシュの流れは把握しておくべきなのです。
| 決算期 | 売上高 | 純利益 | フリーCF |
|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 1,661.99億円 | 344.92億円 | 386.12億円 |
| 2023年3月期 | 1,834.23億円 | 395.26億円 | 260.83億円 |
| 2024年3月期 | 1,970.16億円 | 443.41億円 | 327.10億円 |
| 2025年3月期 | 2,131.31億円 | 453.46億円 | 538.29億円 |
| 2026年3月期 | 2,283.73億円 | 479.26億円 | 236.34億円 |
リスク
ようか | 通常
有報からの抜粋だぜ!
- EC市場の競争激化により、集客やブランド獲得に影響が出る可能性があります。
- システム障害や物流障害、情報漏えいは信頼と売上に影響します。
- M&Aや新規投資は、のれんや無形固定資産の減損リスクを伴います。
- 高い株主還元と成長投資のバランスが重要です。
株主還元
やよい | 説明
配当だけを見ての投資はダメじゃが、長期で見るなら還元方針も確認するとよいぞ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行済株式総数 | 892,032,372株 |
| 自己株式数 | 7,707,341株 |
| 自己株式保有割合 | 0.86% |
| 1株当たり配当 | 39円 |
| 配当利回り | 約3.64% |
| 連結配当性向 | 72.1% |
補足
本記事の株価依存指標は、記事作成時点で取得した株価1,072.5円をもとにした参考値です。
財務諸表は EDINET のデータから自動取得しているため、正確性に欠ける可能性があります。
本記事は EDINET 提出の有価証券報告書(第28期、2026年6月8日)をもとに作成した情報整理記事です。
特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 投資判断はご自身の責任でお願いします。